今回は、3年前に作ったキッズケータイのケースが、くたびれてきたので再製作してみました。
 
3年前のモノは、ディアスキン1mmだったので、今回は牛革2mmへ変更。
1mmだとすぐにヨタってきてしまいますね。
 
まずは図面を引きます。
革は縦と横では繊維が違うので、本来なら部材は縦横そろえて切り出しますが、限られた素材なので、気にしません。(笑)
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そして、牛革の裏に正確に転写。配置が図面と異なりますが、端に詰めて切り出してみます。
余った革を、今後の補修用にするためです。
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断裁後、各パーツを接着剤で付けていきます。
 
スピーカー部分の穴開けは接着の前に済ませましょう。
革などを打ち抜くポンチ2mmを使用しました。
 
接着剤がある程度乾いたら、縫う部分を菱目打という工具で穴あけしていきます。
 
穴あけが終わったら、菱目打で穴を開けたところを縫っていきます。縫い糸には事前にロウを塗っておきます。糸が丈夫になるのと糸どおりを良くするためです。
 
まだこの時点では裁断面の処理はしません。
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平縫い(2本の針で交互に縫う縫い方)で全て縫い終わったら、蓋になる部分の整形をして、面ファスナー(ベルクロ)を蓋の部分に張り付けます。
 
裁断面(コバ)は、水性絵具(アクリルガッシュ)で茶色に色を合わせて塗ります。
 
次に『木工ボンドを薄めた液」で縫い糸を塗ります。
 
トコノールやSPコートなんて使いません(笑) シンプルイズベストです。
省略しすぎだけどこれで必要十分です。
 
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コバ(裁断面)と縫い目に、木工ボンドを薄めた液を染み込ませて何回も染み込ますように丁寧に塗っていきます。
 
糸のホツレをなくすためと、強度UPのためです。
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塗り終わって乾いたら、完成です。
 
早速ランドセルに付けてみましょう。 色も合っているようです。
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中にはキッズケータイF-05Aが入ります。
 
防犯ブザーのリングは、ケースの下部に穴があり、出るようになってます。
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一番右側のが、ディアスキンで3年前に作ったケースです。
 
色あせてヘナヘナになっちゃってますね。3年間お疲れさんでした。
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学校には、もちろん申請して許可をもらってます。GPS付防犯ブザーとして。
 
なので、家を出てから帰ってくるまでケースから出してはいけないお約束になってます。
非常事態の時は別でしょうけど。
 
このキッズケータイは、曜日や時間指定で、電話やメール機能を使えなくするツール(内部設定)が入ってます。
 
今までに「間違えて」リングを引いてしまうことが年に数回ありましたけど、「間違え」で本当に良かったと、いつも思います。
 
「間違えて」リングを引いてしまうと、けたたましい音が鳴ると同時に『緊急通報です 緊急通報です』という電話が、家内と私のケータイにかかってきます。GPSで位置情報もわかります。
(そのほかの機能も付いてますが防犯上省略します。)
 
そんな「便利な機能」を使わないで済んだ方がありがたいのですが・・・まぁ一種の「お守り」みたいなものですね。
 
牛革は、東急ハンズで千円くらいで買えます。
そのほか必要な皮革用の糸や、ベルクロ・工具類は以前に購入したものを使用しました。 
 
さて最後に、参考までに図面を載せておきます。手書きの汚いもので済みません・・・
 
個人で作ってみようと思われた方はどうぞご自由にお使いください。
 
作ってくださいって言われたら・・・考えときますww
 
もっといいものができましたら、是非是非ご紹介くださいネ!
 
お役に立てれば幸いです。 
 
今回はこれまで。
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