さて、最近「プチメンテ」と称してごまかしつつ、きっちりした整備を全くしてませんので、そろそろ本腰入れてブレーキ整備してみました。
 
今現在、走行距離16,350kmです。
 
 
まずはフロントから・・・
 
本体はCT110なのですが、マグナ50のマスターとキャリパーになってますので、その点ご容赦頂きたく・・・
 
 
前回、パッドだけ交換してごまかしましたが、実はその時キャリパーピストンのシールゴムが半分ほどビロ~ンとはみ出てるのを「発見」してしまいました。実は見たくなかった・・・
 
ブレーキをかけた感触として、最初はスムーズに握れるのですが、最後の最後でガクガクっと段差が出てスムーズさに欠け、握り心地も固くあまりよくありません。
 
無理やりピストンがパッドを押しているって感覚です。
レバーを目いっぱい握らなければならず、とっさに効いてほしい場面に出くわしたら、ちゃんと止まれるのか自信が無い効き方なんです。
 
シールゴムなどをいずれ交換しないといけないなぁと思いつつ、ワケありだったので先延ばし・・・していたのです。
 
 
 
んで、
 
 
 
 
 
そのワケありとは・・・コレだぁ↓
1c7258b8.jpg

ゲゲゲっ・・・マスターシリンダーキャップの+ネジが、ボロボロ。 _| ̄|○
 
ここが外れなきゃキャリパーもバラせない・・・
キャリパーだけバラしても元通りにならない・・・
というわけで、ズルズルと先延ばししてたワケなんです。 
 
 
 
 
 
ね!
 
 
ヤでしょ!
 
 
バラすのw 
 
 
 耳元で 【ブレーキ効いてるし、とりあえず止まれるからいいぢゃないか!】 って声が聞こえてきます・・・
 
 
 
 
 
んが・・・
 
この先不安を抱えて転がすのは精神衛生的によろしくない!
 
 
というわけで、バラすことに決定です。
 
 
 
 
まずは部品を取ります。パーツリスト片手に依頼書書きます。 
f935b6a6.jpg

 
ダメになってると思われる部品を全部取りましたので、もはや退却不可能です。
前進あるのみです。
 
で、くだんのネジはどーしたかというと・・・
7ffd64a5.jpg

タガネとハンマーでカンカンすること5分、+ドライバーやショックドライバーでも回らなかったのが、やっとこさ取れました。
 
奇跡を感じた瞬間でもあります。(大袈裟な・・・)
 
 
では、先に進みましょう。
 
キャリパーを分解し、Fブレーキレバーを数回握ってキャリパーピストンを抜き、キャリパーサポートも分解します。
手がベタベタだったので写真は無しです・・・すみません。
 
キャリパーサポートの2本のスライドピンの中はグリスが粉状に固まってましたので分解清掃グリスアップします。
 
外したシールとピストンです。
シールは上が使用済み、下が新品。 ピストンは上が新品。
ed95d8d9.jpg

 
ピストンを良く見ると、左側が擦れてツルツルになってますし、右側は錆びてますね。
シールに当たってたところも手で撫でるとビミョーに段差になってます。
72e7e1ae.jpg

 
外側のシールは明らかに・・・
内円が2段になってるんですが1段目が切れてはみ出していたようです。
e6fc7ac9.jpg

 
マスターシリンダーセットがバラバラですので組み立てるのがチョー難儀でしたが、ブレーキ組付け用グリスを塗って組みつけていきましょう。
85454e7a.jpg

 
キャリパーピストン・シール部をきれいに清掃してからブレーキ組付け用グリスを塗って慎重にシールとピストンを入れます。
キャリパーサポートもスライド部分を清掃・グリスアップして組み込みます。
新品のピストンが光ってます。
8257147d.jpg

 
パッドグリスを塗ってからパッドも入れます。
f63c17ec.jpg

 
キャリパーを元通り組みつけます。
79633655.jpg

お掃除したのでキャリパーがきれいですね・・・
 
 お次はブレーキ液を用意します。HONDA純正のDOT4です。
69295de7.jpg

 
清掃済みのマスターカップにDOT4を入れて、レバーを繰り返し握ってエア抜きします。
d2612de5.jpg

 
10分ほどレバーを早く遅くと動かし続け、泡が出なくなって握り代が出てきたら、ホースとキャリパーのエア抜きもします。
何回かに分けてDOT4再注入。
7f46c040.jpg

 
レバーを握ってはキャリパーのブリードスクリューを緩め、DOT4とエアが流れたらブリードスクリュー締めて~握り戻し、の繰り返しを20回くらい・・・
どうやら空気は抜けたようです。
 
 
新旧のダイヤフラム比較です。妙に変形してるし劣化してると思われるので・・・この際だからプレートごと交換しちゃいます。
2db40a9c.jpg

 
ワケありだったネジは・・・当然交換です。
b6b80614.jpg

 
なんとか無事、本日の作業は終了です。
 
 
 
 
で、翌日・・・
 
今度はリヤまわりのメンテにかかります。
fa36383f.jpg

 
ジャッキアップしてリヤタイヤを外します。
後ろに「鉄箱」積んでたりしますので、うちのCT君はリヤをバラす時はジャッキアップ必須です。
c9d8cc36.jpg

ブレーキシューの残は結構あるのですが、引き代が大きくなってるのでこの際交換です。
 
用意したのはこれ↓  NTBって「日本単車ボディ」の略ですかぁ・・・
e376594e.jpg

 
新旧比較です。
c5fbc90d.jpg

 
組んでからわかったのですが、一番肝心な部分のシューが少し少ない・・・大丈夫か効き具合?
eae2ef30.jpg

 
 
前々からガタが出てたダンパーもついでに交換します。
 
スプロケを手で回すとスプロケが外周で半コマ分くらいガタガタ動くのです。
8098c157.jpg

新旧比較しても見た目ではあまり分かりませんねぇ・・・
外周側の細いゴムって、最初から切れてるんだ・・・へぇw
 
 
新しいダンパーを組み込んだところです。
422a429a.jpg

 
このあとスプロケも入れてみたら、外周のガタは全くなくなりました。
e3c5e129.jpg

で、あとは組んでおしまい。
 
チェーンの「張り」を見た後、リアのアクスルシャフトを締める前にはブレーキを強く踏んだりしながら締め付けるとセンターが出ていいようですよ。。
ゴム人間じゃないと無理な要求だったりしますがw
 
 
試走しなきゃ・・・と思ってるんですが、あいにく天候が悪く・・・
 
昨日は雨・・・今日は雪もちらつくし・・・ 残念だ。
 
天気良くなったら試走行きますよ~w
 
 
 
 
●2月20日追記●
 本日は晴天なり・・・
 
というわけで、およそ10kmほど試走してみました。
 
フロントはとってもスムーズになりました。
リニアに効いてるって言うんでしょうか・・・握るだけ効いていきます。
 
リヤも踏み代が減って効きやすくなってきましたよ。
 
前後とも最初に握ったり踏んだりした時の初期動作がハッキリしてます。
フワフワ~っと効きだすのではなく、効き始めのタイミングが早くなった印象ですね。
スパッと効き始めます。
 
これなら200km出しても止まれるかも・・・CT110はそんな出ない(笑)
 
やはりブレーキ回りは定期的に分解して清掃なり整備した方が良いですね。
 
 
ご注意
この記事は「ブログネタ」として掲載しておりますが、ご自身で重要保安部品であるブレーキの分解整備をされることはおススメしません。この記事は分解整備マニュアルではありませんので、読んだだけで作業なんて絶対やめてくださいネ。
あなたご自身やご家族、周りの方のためにも、ブレーキの分解整備は整備士と一緒に作業してください。
今回は整備士資格を持つ方と共に作業しており、1か所、キャリパーサポートの組み付けにおいて不備な点があることを指摘されましたことを付け加えておきます。以上、老婆心ながら・・・