2022年4月3日、走行距離216,432km 外は雨・・・
ブレーキフルードが汚れまくっていて、いまいちブレーキフィールがよろしくない。
カックンブレーキとまではいかないまでも、止まる瞬間にフワァ~っと止めることができなくなっていた。最後にカックンと止まるので、腕が(足が?)鈍ったのか?
あっしが悪い??
とにかく整備しようということで、DOT4を注文した。
とりあえず1L、一番安いヤツ・・・
そして、スタッドレスから夏タイヤに履き替えるタイミングを狙ってたが、雨降ってるけど今日しかない!
秘密基地に移動して・・・
早速取り掛かります。
え?なんで自宅でやらないで秘密基地まで行くのかと、お思いでしょう?
2級整備士が常駐してるからなんです。安心もプライスレス。
さて、
ブレーキフルード、結構汚れてますねぇ・・・濃い麦茶程度に黒くなってます。
かれこれ4年以上は交換してません。
ジャッキアップしてリジットラック(ウマ)入れて、ジャッキを、ウマにかかるところまで落とし、ウマをひっぱたいて安定してることを確認してから、右後ろのスタッドレスタイヤを外します。
ディスクも結構減ってるけど、見なかったことに。
まぁ、走行距離からして、だいぶ乗ってますからねぇ・・・
この時点で回転させてみたら、やたら固い。
タイヤを外したところのボルト部分を2本持って2kgほどの力を入れないと回転しません。
普通なら0.5kg以下の力で回転するはずなのでブレーキ固着してますねぇ、右後ろ。
2kgとか0.5kgとかって書くとかえってわかりにくいかもしれませんが、普通は少し力を入れたら回るはずなのがググっと力を入れないと回らない・・・そんな力加減です。
キャリパーボルト2本を外し、キャリパーとブレーキパッドを外し・・・
続けて14mmを2本抜いて、キャリパーサポートも外します。
キャリパーサポートの上下にあるスライドピンの、下側の1本が固着してました。
上の写真でいうと、左側が固着。なんとか抜いた後の写真です。
上の固着無しのキャリパーピンはグリスがまだ効いてます。下が固着してたキャリパーピン。
上と下では部品が違いますので間違わないように。
下側だけ、からっからに干からびて、しかも錆びてる。
紙やすりでサビを修正し、受け側の穴の方もパーツクリーナー等で清掃してブレーキグリスを付けて組み込んでおきます。固着は治りました。
ドラム式のフットブレーキも点検のため、開封してみますが・・・
特に異常なし。引きずりもなし。
次はピストンなんですが、ピストンも固着してたので、
隙間に潤滑剤をスプレーしてからピストン戻しでピストンを戻し、ピストン脱着ツールでピストンを半回転ほど回転させて固着を無理やり解除。
ホントはピストンをいったん抜いて、シールも入れ替えて・・・ってやった方がいいんですが、シール部品を取ってなかったので今回はバラしません。ゴマカシ作戦でいきます。
いったん抜いてしまうと、たいていの場合、シールがフルードでふやけてますので再利用不可能です。
ということは、ピストン抜いたら組み立てられなくなります。
なので、シール類を取って(発注)ないときにバラしたら元通りになりません。
シール部品の注文をかけておくことにします。
スライドピンとピストンの固着がなくなった(と思われる)ので組み立ててから、ブレーキフルード交換。
ワンウェイバルブ付きのフルード交換専用ボトルで抜きます。
エアーで強制的にフルードを抜くこともできる便利モノです。
このあと、左後ろもやって、後輪側終了。左後ろは固着無しでした。
今度は右前をやって・・・
左前もやってブレーキ分解およびフルード交換終了。
ついでに夏タイヤに履き替え。
フルード液量確認して・・・フルードがきれいになりました。
で、走ってみたら・・・
まぁなんと、
ブレーキフィールがまるで違う。
滑らかに、しかも前より強く、ブレーキが効くじゃー あーりませんか!
しかも最後の止まる瞬間の、あのカックンと止まる症状がまるで嘘のように消え去ってます。
動いてるのかいつ止まったのかがわからないくらいにすぅ~っと、シルキーなタッチで止まります。
てーことは、あっしのせいではなく、固着のせいだったということです。
そりゃーそーでしょう、パッドで常に弱くブレーキがかかってるんですから、最後の最後にカックンってなるでしょう。
少し走っただけでハッキリと言えませんが、ブレーキを引きずっていた時と比べてなんとなーく加速感が若干良くなり、OBD2経由のデジタル燃費計も通常走行で8km/L前後だったのが9km/L前後と1km/Lほど伸びてるような印象があります。ブレーキの引きずりはどう考えても明らかにマイナス要因でしかありませんからねぇ・・・
それと・・・AT車でアクセルを踏まなくても走るクリープ現象。クリープ時の速度が速くなりました。バックの時が特に顕著に感じられます。
ブレーキ点検、タイヤ交換時にした方がいいですね。燃費のためにも。
当たり前ですが、後輪側はドラム式フットブレーキを解除しないと回りません。前輪側はATミッションをNにしないと回りませんが、デフが付いてるので回転は後輪より重たいです(FF2WDの場合)
タイヤが付いてると、タイヤの重量のせいで固着してても案外回ってしまいますが、タイヤを外してからタイヤのボルト部分を持って回してみると良ーくわかります。
今回のフルード交換で500ccほどブレーキフルードを使いました。
余ったのはどうするかというと・・・
取っておいても水分吸ってダメになるだけなので、CT110のフロントディスク整備で使います。
なお、このブログは整備マニュアルではございませんので真似すると危険。今回も2級整備士の監督の下でやってます。ブレーキは重要保安部品なので自分のクルマのブレーキ整備をやるときは自己責任ですが、エアーをかんだ・ボルト折れた舐めた・ボルトや部品が外れた、部品が余った、指定外の油脂を使った等で、最悪の場合に、故障を誘発して2tもある鉄の塊が止まらなくなったらシャレにもなりませんので、分解整備の経験が無い方はやめた方が無難です。ブレーキ固着などの不具合を発見したら実績と経験のあるプロの整備工場に出しましょう。